健康寿命を伸ばしてピンピンコロリ

2015年07月20日

 東京都、神奈川県、千葉県,埼玉県の首都圏や、札幌市、中京圏、京阪圏、福岡市などの大都市圏では、超高齢化の進行に連れて要介護者数が激増し病院や介護施設に収容しきないので、高齢者はこれらの施設に余裕のある地方に移住することを勧める案が日本創成会議から提案されました。認知症等の病気や高齢で「自立出来なくなった高齢者は地方に移住しろ。」と言われても、要介護者をお世話する経費は地方の自治体もちです。しかも、地方では高齢化のピークが過ぎて要介護者数が減少し、さらに介護施設に働く人達も減って、地方の介護施設も人手不足になっています。

 「平均寿命」が伸びて長寿になるのは目出たいことですが、寝たきりで余生を過ごすのは幸せではありません。他人の世話にならずに自立して自分の身の回りの事は自分で出来る(要支援や要介護にならない)質の高い生活を送れる寿命の長さのことを「健康寿命」と定義されていることは前に申し上げました。各地で「平均寿命」と「健康寿命」との差を縮める為に食生活の改善だけではなく、適切な運動をすることで、生き生きとした生活や健康・体力つくりをする施策が展開されており、元気なお年寄りが増えたり、地域の医療費が減ったりとそれなりに効果をあげております。

 Wikipedeaによれば、ピンピンコロリ地蔵が町内の瑠璃寺境内にまつられている長野県伊那郡高森町の北沢豊治さんが1980年に健康長寿体操を考案し、1983年に日本体育学会で「ピンピンコロリ(PKK)運動について」と題して発表したのが始まりと言われています。長野県は長寿県として知られているので、この運動の普及に力を入れています。2003年には県内でも有数の長寿を誇る佐久市に「ぴんころ地蔵」が成田山薬師寺境内に建立され、「元気で長生きし(ぴんぴん)、寝込まずに楽に大往生(ころり)を願う老若男女の信仰を集めているとか。しかし、この「ピンピンコロリ」の願望は古くから広く庶民の間にあるようです。

 最新の科学的な立場から「ピンピンコロリ」を実現するにはどうすれば良いのでしょうか。厚労省の2013年11月の発表では、 やせ 女性は全体で12.3%(8人に1人)、20代21.5%、50代8.5%までは歳を重ねるにつれ減り、60代は10.3%、70代11.9%と再び上昇する。男性のやせは全体で4.7%。若い女性は痩せすぎるとホルモンのバランスを崩したり、そのまま高齢になると寝たきりになる危険が高まる。やせすぎた高齢者は低栄養なので、肺炎などの感染症に対する抵抗力が落ちたり,簡単に転倒して寝たきりになる危険が高くなる。しっかりタンパク質の豊富なバランスのとれた食事を摂ることの大切さはすでに申し上げました。

  神奈川県は1日30分「気軽に身体を動か しましょう」、週3回「できれば2日に1回」、3ヶ月間「続けてみましょう」の「3033(サンマルサンサン)運動」を推奨しています。各地で行なわれている筋力を増やす、または筋力の衰えを防ぐストレッチ運動や、国立長寿医療研究センターの認知症予防運動「コグニサイズ」が参考になります。横浜の特定非営利法人日本ステッピング協会が普及を図っている13cmの高さの台を昇降する運動でも生活習慣病の予防の効果があります。場所を取らず、高い用具も不要で、いつでも何処でも気軽に運動出来る利点があります。「3033運動」、「コグニサイズ」、「日本ステッピング協会」はネットで検索出来ます。早速今からはじめましょう。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一