敗戦70周年 — 日本を取り戻そう

2015年07月30日

 1945年9月2日にミズリー号の艦上で降伏文書が調印されて70年が経とうとしてます。戦闘で死傷した軍人以外に、徴用された商船の乗組員などの軍属の犠牲者、1945年3月26日〜6月23日の沖縄戦にまきこまれた当時の沖縄の人口の1/4と言われる市民の犠牲者、二つの原爆の被曝者、日本の木造密集都市向きに開発された焼夷弾による無差別爆撃による犠牲者、シベリア抑留者など大勢の私たちの同胞の犠牲と、私たち日本人だけではなく、日本が軍事的に占領した地域の市民、日本軍と闘って命を落としたり傷ついたりした相手国の犠牲者も含む掛け替えのない数千万人の尊い命の犠牲の上に今日の平和な生活があることを私たちは絶対に忘れてはなりません。

 占領下で現行憲法が制定されたことは事実ですが、私たち日本人はその内容に大いに賛成し、その内容を尊重して来ました。選挙は民主主義の基本です。地域により1票の格差が違憲状態にある選挙で選ばれた国会が作った政権が、勝手に憲法を解釈して憲法を無視するのは、立憲主義,法治主義、民主主義の破壊であり絶対に許してはいけません。現行憲法が制定されてから70年も経過したのだから、不都合な点は憲法の規定に従って正々堂々と国民の信任を得て改正すべきです。

 第二次大戦が終わってからも、地球上では一日も銃声の絶えたことがありません。その中で一度も戦争をしなかったわが国日本は平和国家として胸を張って世界に誇るべきです。わが国日本の平和は憲法だけではなく、日米安全保障条約でアメリカの核の傘の下で守られてきたことも事実です。この条約にもとづく日米地位協定は日本の主権を著しく犯している不平等条約です。同様にアメリカ軍の駐留を認めているイタリア,ドイツでは「外国軍隊の駐留は認めるが主権は渡さず」の内容になっています。明治の先輩は不平等条約を改正するのに大変苦労しながら改正しました。私たちも一日も早く日米地位協定の不平等を改めて,主権を回復して「日本を取り戻し」ましょう。

 フランス人エマニュエル・トッド氏の著作『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』(文芸新書)の中に「あなたの念頭にあるのはヒトラーですか? いや、むしろヴェルヘルム2世です。また、誰ひとりとして誰がそう決めたか知らないうちに戦争に突入してしまった日本軍のことも考えています。」とあります。資源、経済力から見て到底勝ち目のない戦争に何故突入したのか? 何故戦争に負けたのか? 何故潔く負けを認めて戦争をもっと早くやめられなかったのか? 事実に基づいたこれらの冷徹な原因の解明、分析がなされていません。失敗を活かしておりません。

 失敗を隠蔽し、その原因の解明を怠る私たち日本人の欠陥体質は、フクシマダイイチの原発事故、新国立競技場の建設にも遺憾なく引き継がれています。フクシマダイイチでは何故3系統の非常用電源の全てを津波の被害を受ける低い場所に設置したのか? 新国立競技場では奇抜なデザインに惑わされ建設費を緻密に考慮せずに、今になってとてつもなく高い建設費を見込まれて白紙に戻して検討することになりました。その詳細な経緯は隠され、誰も責任を取ろうとしていません。国民が十分に議論出来るに足る全ての情報を包み隠さず公開して、国民が判断するのが民主主義です。

 まず現時点から200年程歴史を遡り、過去の歴史を事実に基づいて冷静に学び、そこから人口が急減し、少子高齢化が急速に進むわが国日本の現実を見据えて、過去の成長の幻想に囚われず、憲法が保障している通り本当に国民が誇りを持ち安心して暮らせる国を造りましょう。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一