2016年の新年冒頭に想う

2016年01月10日

明けましてお目出度うございます。少しでも戦前戦中を経験された方々からは、戦前、戦中の愚かな軍国主義が跋扈し自由が抑圧された時代への回帰の危機を感じ,日本の将来を危ぶんでおられる賀状を多く頂きました。兵士達だけではなく非戦闘員を含む幾千万人の尊い犠牲によってもたらされた平和と民主主義が存亡の危機にさらされています。
 
特定秘密保持法、安保法、原発再稼働、辺野古基地建設、TPPなどでは「国民に丁寧に説明する」と言いながら、安倍首相は真逆な強引すぎる行動をしております。しかも恐ろしいのは「やっていることは滅茶苦茶なのに、本人は何とも思っていない」ことです。1千兆円を超える借金があるのに、次の選挙目当てのバラマキをやろうとしています。新規発行の国債の7割も購入し続けている日銀が、間もなく購入出来なくなります。その時には極端な円安とハイパーインフレで日本国民を地獄に陥れることになります。

2014年12月の総選挙では自民党が圧勝しましたが、棄権者も含む全有権者の中での絶対得票率でみれば,比例区で約17%、小選挙区で約24.5%に過ぎません。違憲の選挙区割りの下での選挙で、約52.7%の低い投票率の結果、多数をしめた与党が、憲法を無視する勝手な振る舞いをしております。国や国民のことよりは「自分達さえ良ければ良い」と考える「政治屋」が政治を「家業」として親子・親族で代々引き継いでおります。違憲の判決が出たのに、自分達の家業=稼業を失う事を怖れて数年間も選挙区割りを改めないのは、彼らが国民のための「政治家」ではなく「政治屋」集団である何よりの証拠です。世界で最も民主的なワイマール憲法の下でヒトラ/ナチスが台頭した事例を私達は改めて検証し同様の過ちを繰り返さないように努力しなければなりません。
 
2011年9月11日にアメリカで同時多発テロが起こった際にブッシュ大統領は「これは戦争だ」と叫んで国連の承認もなしに「有志連合」なるものを組んでアフガニスタン、イラクに対して軍事行動をしました。その結果中東に破綻国家が生まれ事態は一層悪化しました。貧困と差別を解決しなければ、永遠にテロはなくなりません。十字軍の中近東への遠征や第一次世界大戦後に英、仏などが勝手に中東周辺の国境の線引きをしたのがIS (イスラム国)誕生の遠因であり、近年の気象変動による凶作がシリアやアフリカ諸国の動乱の引き金となっています。戦争ではテロを根絶することは出来ません。

情報通信技術(ICT)の進歩により地球上の出来事が一瞬にして地球上の全てに互いに影響しあう時代となりました。地球では私達人類を含む生物の生存に不可欠な水と空気の存在が極めて微妙な均衡で保たれています。その均衡が崩れつつあるのに人類は本能をあらわに性懲りもなく殺し合いを続けてきました。地球の年齢は約45億年、人類が地球に現われて約3百万年と言われています。地球は拡散を続けている宇宙に無数に存在する銀河系の中の一つの銀河系の中の実にちっぽけな太陽系の一つの惑星に過ぎません。その地球に限られた短い時間存在を許されている私達の命を悠久の立場から考えた時に、戦争やテロは何と愚かな事と思います。ICTなどの技術の発達は益々加速され、私達人類の動物本能と技術の成果との乖離は益々開いて、その結果どうなるのでしょうか?

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一