英語を話せると「国際人」か

2016年07月20日

NYの本社で、私は英会話に関して「悟り」を開きました。英語を生まれながらに話す国民でなければ、生まれたお国の言葉を基礎にした英語で十分なのです。ラテン系の国民はラテン語訛りで、ドイツ人はドイツ語訛りで、インド人はヒンズー語訛りで、中国人は中国語訛りで、私たち日本人は日本語訛り:即ち「rとl」の区別や「sとthの区別」、およびアクセントなどを過剰に気にしないで自信をもって英語を話しても結構なのです。

NY本社では朝から英語を使ってのMan to manの研修で慣れない英語で脳が疲れて、午後4時頃には国際部のG.W博士の部屋に上がっておりました。 決まり文句は「Something new today ?」。彼は10ケ国語を話し、語学のセンスが鋭く、滞日中に耳にした日本語をすぐに取り入れて「どうも、どうも。」などと挨拶しておられました。

NY本社の国際部には世界各国の子会社の社員が顔を出します。褐色の口ひげを蓄えたメキシコの子会社の社長がG.W博士と話し込んでいました。二人はスペイン語で話をしていると思い,英語に疲れた脳を休めていたら「How about Ken」と声を掛けられ、「I cannot understand Spanish」と答えましたら、「彼は英語で話したよ。」と言われました。中学校以来10年間も英語を学んできたが、スームーズに英語を話せないで悩んでいた私はその時突然開き直ることが出来、下手な英語を話すのが苦痛ではなくなりました。誰も信じてくれませんがロンドンで下町育ちのハイヤーの運転手に、「その格調高い英語はどこで習った?」と文法正しい英語を褒められました。英文法を10年間も叩き込まれたのです。

小学校から英語教育を行うことになりましたが、英語が話せることが即ち国際人ではありません。言語の種類に関わり無く、他人に(特に外国人に)伝えるべき何かを持っているか、どうかが基本問題です。信念も教養もなく、自国の歴史も文化・伝統にも無知で、英語だけぺらぺらしゃべり、外国人の上司におべんちゃらの巧い人達が、一時期日本での外資系の会社で跋扈していました。当時はアメリカの一流ビジネスパースンは米国本国で働き、二流がヨーロッパに、三流が日本やアジアに派遣されておりました。国の内外に関わらず、自分と異質、異端の人達の異見(異なった意見)にじっくりと耳を傾け、そのうえで相手を説得して,落としどころを見定めて交際の出来る人が真の国際人だと思います。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一