食品の原産国表示

2017年09月10日

2017年9月1日から、国内で製造される全加工食品に、原材料の原産国表示を義務づける新基準が施行されました。新基準により、一部の品目から全品目に拡大されました。重量が一番重い原材料の原産国を重量順に表示し、3カ国目以降は「その他」と記載出来ます。例えばソーセージなら「豚肉(アメリカ、カナダ、その他)」などと表示します。仕入れ先が頻繁に切り替わるなど、原則通りに表示することが難しい場合には、例外表示として、「A国またはB国」と併記出来るほか、「輸入または国産」の表示も認められるケースがあります。

加工食品の義務表示項目は近年、増えております。原材料やアレルギー表示などに加えて、2015年にはカロリー等の栄養成分表示が義務化されました。遺伝子組み替え表示や、食品添加物の表示も義務化されています。包装(パッケージ)されていないお惣菜等の調理・加工食品や外食産業でのお料理には表示義務はありません。一方、食品をパッケージすると、未加工の新鮮食品(農産物、畜産物、水産物)でも製造日・加工日(包装された年月日)、産地・製造地、生産者の名前、住所等の表示義務が生じます。

スーパーマーケットなどで売られている食品パッケージには、「QRコード」が印刷されているケースがあります。読み取りソフトを使ってスマートフォンで撮影すると、URLが記載されておりそれを通じて、パッケージに記載されている以外の情報(中には使った肥料名、農薬の名前や目的、使用回数など)が読み取れる場合があります。

国産の牛肉の場合には、QRコードではなく、牛が生まれてから屠殺されるまでの履歴を示す「トレサビリティ」の一環として、「個体識別番号」の表示が義務づけられています。
独立行政法人家畜改良センターのweb siteに「個体識別番号」を入力すると、牛の生年月日、品種、異動の履歴を確認出来ます。しかし、表示やQRコードや識別番号から、食品の履歴をたどれるケースはまだ少ないです。

有名産地の有名ブランドのお米の流通量が、生産量の10倍を上回ったり、カナダ産の豚肉が、鹿児島に廻って鹿児島産黒豚に化けたり等、産地偽装は無くなりません。食品表示偽装の氷山の一角です。産地名やブランド名にはあまり囚われずに、良質な食品を選ぶ識別能力を高めることが肝心です。安い食品を求めるのは当然ですが、安いのにはいろいろと訳ありです。形やサイズが流通の都合による規格外とか、少し傷があるが風味には影響がないなどの無害な訳を見つけて、安くて安全で美味しい食品を探したいと思います。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一