人生100年時代(その1) - フレイル

2017年09月30日

アベノミクスから始まって何枚もの看板を掛け替え、その実績の検証もされないうちに、今度は「人生100年時代構想会議」ときました。厚労省の9月13日の発表によりますと、全国の100歳以上の高齢者が、過去最多の6万7、824人、女性が87.9%(5万9627人)を占め、46年連続の増加となりました。医療の進歩などが要因で、今後も増加が続くとみられます。

また2017年9月15日現在の65歳以上の高齢者人口は推計で3、514万人、総人口に占める割合が27.7%となりました。(総務省18日発表)。国勢調査をもとにした人口推計によりますと、65歳以上の男性は1、525万人で男性人口の24.7%、女性は1、988万人で女性人口の30.6%です。

私達は確かに「人生100年」時代を迎えています。それに対応する人生設計が必要です。「人生100年時代構想会議」がまともに機能して、私達が幸せな100年人生を送れる施策が実行される事を切に期待します。人生100年の時代を過ごすには、人類の活動に関連するあらゆる分野を長寿の新たな視点から見直し、良い点は伸ばし、邪魔になった既存の仕組みは廃止し、新しい施策を加えて、全ての人類が充実した100年間を過ごせる構想と実行力が求められます。

長生きを有意義にするには、まず第一に健康であることです。日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活 ができる生存期間を健康寿命(けんこうじゅみょう: Health expectancy, Healthy life expectancy)と呼びます。平均寿命(0歳時の平均余命)と健康寿命との差は、日本では、男性9.29年、女性12.40年でした。(2013年)。

この差を短くする為に、黒岩神奈川県知事は「未病を防ぐ3033(サンマルサンサン)運動」を提唱しています。「未病」とは病気ではないが、健康でもない状態です。自覚症状はないが、検査結果に異常がある場合と、自覚症状はあるが、検査結果に異常がない場合とがあり、放置すると病気になるだろうと予想される状態です。「3033」運動とは、1日30分、週3回、3ケ月間継続して運動を行い、運動を暮らしの一部として毎日のよい生活習慣にすることを目標にしています。

「未病」と似たような概念に、「フレイル.」(「虚弱」を意味するfrailtyからきて、健康と要介護の状態の中間の状態)があります。65歳以上の高齢者のうち、心身の活力が落ちた「フレイル」状態の高齢者は、約250万人と推定されています。加齢と口腔機能の低下、誤った食生活による低栄養が原因です。

以下の項目のうち3項目以上に該当するとフレイルです。
(1)ダイエット等で意図しなくて1年間で4.5kg以上の体重減少、(2)握力の低下、(3)疲れやすい、(4)歩く速度の低下(秒速1m以下になると余命いくばくもないと言われています)、(5)身体活動量の低下(米国研究者らの基準)。

ではフレイルを防ぐには、(1)しっかり食べられるように口腔(歯や口、嚥下能力)のケアに努める。(2)筋肉を保つ為に、肉類をしっかり食べ、魚や卵や大豆製品などからもタンパク質をしっかり摂る。(3)有酸素運動と筋トレを無理しない範囲で毎日行なう。(5)最後に心の健康の上で大切なことですが、まわりとコミュニケイションをとる機会を増やす。ボランテア活動など社会とのつながりを増やすのが望ましいです。
 要はバランスの良い食事をきちんと楽しみ、自分にあった運動をし、社会活動を続けることです。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一