人生100年時代(その3)- ガン

2017年10月20日

いまや私達日本人の2人に1人がガンに罹り、死亡原因の3分の1がガンであります。
私達の身体は約60兆の細胞で構成され、その細胞は早くて1週間,長くて3ヶ月で壊れて死んで、それらを補う細胞が新たに生まれます。壊れた細胞を構成する元素は体外に排泄され、食べ物等を通して新たに体内に取入れられた元素が細胞の,私達の身体の構成元素となります。今日の皆様は元素的には3ヶ月前の皆様ではないのです。

3ケ月前に皆様の身体を構成していた元素は,今は生物や空気、水、土などといろいろな形で皆様の体外で存在しています。「万物は流転する」です。現世での業(行為)に基づく因果応報の法則によって、死後の世界では色々なモノに生まれ変わる「輪廻」と言う仏教上の概念は、修行を積んだ僧侶の直感によって導かれ、科学の進んだ現代にも通用します。

科学的に表現すると、人生は空気を吸い肺の末梢の肺細胞の中で酸素を二酸化炭素と置換して排気し、水と食べ物を摂り、消化吸収して化学反応させ、不要なものを排泄しつつ、子孫を残すに尽きます。人体の中の全ての反応は、生命を維持する仕組みだけではなく、考えたり、体を動かしたりする神経細胞の間の情報伝達の仕組みも含めて、36℃前後の温度で、1気圧の下で、それぞれの反応系に対応した非常に多くの種類の大部分タンパク質で出来ている酵素が触媒として関係しています。タンパク質が失活する条件下では、体の中の反応が阻止され、病気となり死に至ります。人間は誠に高能率で精緻な化学工場です。最近は脳だけではなく、それぞれの臓器の間で交信する仕組みがあり、例えば腎臓は単に尿を作るだけではなく、健康維持の多様な分野で大切な仕事しているとのことです。

細胞が再生される時に、DNA転写による設計ミス、※発癌イ二シーター(initiator:起爆剤)の影響による施工ミスが生じて癌細胞が生まれ、人間30歳を過ぎれば誰でも癌細胞を体内に抱えています。※(1)細胞の原料となる食品と水の品質が大切。(2)タバコの喫煙。大気の汚染(自動車等の排気ガス、ダイオキシン、亜硫酸ガス等)。(3)放射線(宇宙線、天然の放射線、検査・治療のため等の医療用放射線照射)。(4)遺伝。(5)ストレス。(6)活性酸素など。老化と癌発症の仕組みは共通です。従って歳を重ねればガン細胞は増えていき、一所に数億個程度集まると、ガンとして発見されます。

食品と健康に関する情報で蔓延している情報は、最近はやりの言葉で表せば「fake news」が圧倒的に多く、誤った情報に騙されない「科学的literacy(素養・理解する能力)」と「メデアliteracy」を養って、自分の健康を自ら守らなければならない時代になりました。最近のガンの治療法の進歩は早いので、ガンに罹っても諦めないで今ある治験の裏付けのある的確な治療を受けて一日も長く生き延びることです。ガン即ち死ではありません。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一