カリフォルニア州の山火事に想う

2017年10月31日

10月8日夜から始まったカリフォルニア州の山火事と住宅ならびに葡萄園の火事は、この原稿を書いている19日も燃え続けています。日本と違い乾燥している米国では落雷などが原因で山火事が頻繁に起きます。広大なYellowstone国立公園では、山火事は森林の新陳代謝に必須だと自然鎮火を待っています。日本の国土より広い土地とはいい、約3、600万人の住むカリフォルニア州では、放置するわけにはいきません。

カリフォルニア州の気候は、太平洋岸は地中海式気候、北部はステップ気候、中部および南部は砂漠気候の三つに大別されます。私が勤めていた会社の乾燥玉葱、大蒜を生産する工場は、電子産業で発展したSan Joseの南のGilroyにあり、玉葱の収穫期(5月~10月)には強い陽射しと乾燥した空気で、工場の建物の外に玉葱を積んでおくだけで乾燥するのではないかと思う程でした。工場では天然ガスを使って乾燥しています。

降水量が少ないのに、カリフォルニア州はアメリア随一の農業州です。それを支える水は、州の東部を南北に走るシェラネバタ山脈と北部のシスキュウ山脈に降る雨や雪を源泉とする大規模な灌漑施設によって支えられております。灌漑施設を作る技術と資金がなければ砂漠です。近年は降水量が減り、洗車の禁止や飲食店でお客樣から頼まれない限りは水を提供しない等、生活者だけではなく農業も水不足に悩まされています。

2004年の7月に、IFT(Institute of Food Technologists:食品技術者協会)の年次総会と食品展示会に視察団に加わってLas Vegasを訪れました。展示会が終わり、帰路に当時JR東日本が輸入・販売していた駅弁「Oh Bento」を製造していたNEW WORLD OBENTO.Inc,、カリフォルニア州立大学のDavis校、ワイナリーGALLO of SONOMA社を訪問しました。同社のワインは日本法人ガロ・ジャパンが輸入販売しています。

私達一行は葡萄園を自家用の見物者用バスに乗り案内され、広い芝生の上での焼肉パーティで同社ご自慢のワインをご馳走になりました。アメリカから日本に輸出されるワインの90%がカリフォルニア産です。NapaとSonomaには有名なワイナリーが多く心配です。ロナルド・レーガン大統領の就任式に使われたワインのChateau St.Jean (当時はサントリーが経営し、今はサッポロビールが輸入販売しています)を、私は20世紀の後半に訪れて歓待されました。両ワイナリー共々無事であることを祈っています。

元来乾燥気味の地中海式気候の地域がワインに向いており、地中海沿岸では古くから作られ、カリフォルニア州、南アフリカ、イスラエル、近年はチリ、オーストラリア、ニュージーランドからも良質なワインが輸入されています。地球温暖化の影響でイギリスでも良いワインが産まれています。国産のぶどう果汁から作られている「日本ワイン」も日本の土壌、気候から産まれる個性のあるワインでそれなりに好評です。山梨県産が有名ですが日本でも長野県、北海道産のワインもこれから有望になりそうです。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一