人生100年時代(その5) — ロコモ

2017年11月30日

北里大学医療衛生学部教授である高橋尚伸博士による「動く喜び、動ける幸せ、ロコモ予防 -いつまでもいきいきと自分の脚で歩くために-」の講演を聴講しました。ロコモとはロコモティブシンドローム(Locomotive syndrome)の略で、骨、関節、筋肉や神経で構成されている「運動器」の障害のために立つ・歩く・走る・座るなど、日常生活に必要な “身体の移動に関わる機能” 移動機能が低下している状態を言います。

歳を重ねる毎に移動機能は少しずつ落ちていきます。運動する習慣のない生活を続けたり、エレベーターや自動車の使い過ぎはよくなく、自分の脚で歩くことを勧められました。過度なスポーツや事故による怪我にも要注意です。痩せ過ぎは骨や筋肉が弱くなり、肥満は腰や膝の関節に大きな負担を掛けるのでどちらも望ましくありません。膝が痛い、腰が痛いを「年のせいだから」と放って置かないようにとも言われました。

このうち一つでも該当すればロコモの可能性がある、7項目のロコチェックを教わりました。□片脚立ちで靴下が履けない。□家の中でつまづいたりすべったりする。□階段を上がるのに手すりが必要である。□家のやや重たい仕事が困難である。□2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である。□15分くらい続けて歩くことができない。□横断歩道を青信号で渡りきれない。

1.立ち上がりテスト、2.ステップテスト、3.25項目の設問に回答するロコモ25からなる「ロコモ度テスト」の紹介がありました。ロコモを防ぐ運動「ロコトレ」では、左右1分間の片足立ちを1日3回と深呼吸をするペースで5?6回のスクワットを1日3回行なう、たった二つの運動を短い時間をつくってはやることを勧められました。

ロコモを防ぐのは、健康寿命(世界保健機構が提唱する指標で、平均寿命から衰弱・病気などによる介護期間を差し引いた健康で活動的に暮らせる期間)を長くするためです。健康寿命が長くなると、1)死ぬ迄元気でピンピンコロリを実現出来る、2)ご自分だけではなく家族の生活の質(Quality of Life)の低下を防ぎ、3)国の医療・介護の社会保障費が軽減される利点があります。健康寿命を伸ばすには、1)転ばない身体を創る(筋肉、バランス、モチベーション)、2)転んでも折れない身体をつくる(骨、環境)です。

何度も繰り返しておりますが正しい食生活が肝要です。最近のショッキングなニュースは、働いている若い女性の1日当たりの摂取カロリーが敗戦直後の飢餓状態より低い1、479Kcal。本人だけではなく生まれてくる赤ちゃんの健康にまで悪影響を及ぼします。

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一