ノブレス・オブリージュ

2018年06月11日

安倍総理はとうとう「金銭の授受が無いので私達夫婦は、森友学園にも加計学園にも関係がない。」とまで言い出しました。また「勝手に忖度されても、私の知る所ではない。」とも言っています。総理夫人が森友学園の名誉校長であったことが国有地の大幅な値引きに影響し、加計学園の理事長が総理の長年の親友であることが今治市の獣医学部新設に有利に働いたことは事実です。

この二つの問題で国会の機能が正常に働いてこなかった責任は、当事者である安倍総理夫人と加計理事長に公式の場での発言を抑え込んだ責任とともに、安倍総理に有ります。財務省の官僚の公文書の改竄やセクハラに対して問題発言を本音で繰り返した麻生副総理兼財務大臣を任命した責任も加えて、安倍総理の責任は重大です。安倍総理本人も「責任を痛感している。」と口先だけでは言っておりますが、総理の座にめんめんとしがみついて責任をとって辞める気配はありません。

安倍総理は岸元総理のお孫さんであり、麻生副総理は吉田元総理のお孫さんです。
お二人とも政治家3代目です。看板、地盤を世襲する議員は選挙に強いので世襲政治家が増えております。世襲が悪いとは申しませんが、議員の新陳代謝が阻害されて政界以外からの新しい血が政界に入って来ません。国民の目線から遊離した永田町の悪しき環境に染まった国会議員が増殖しています。

ノブレス・オブリージュ(仏: noblesse oblige)とは、「高貴さは(義務を)強制する」を意味し、一般的に権力、財産、社会的地位の保持には責任が伴うことを指すと辞書にあります。特権は、それを持たない人々への義務によって釣り合いが保たれるべきであって、権力者や有名人、お金持ちや高学歴者は「社会の模範となるように振る舞うべきだ」ということです。

優雅に暮らしているように見えるイギリスの貴族の子弟は、いざ戦争となると前線で真っ先に危険に身を曝し部隊の先頭に立ち、従って戦死者の割合は庶民のそれよりは高かったと言われています。「武士は食わねど高楊枝」との清廉、潔白で矜持(きょうじ)ある武士道の精神を日本の指導者は忘れたのでしょうか。代々政治家を稼業とする家系では自分たちの身内やお友達の利益を図るのではなく、「ノブレス・オブリージュ」を子供や孫にしっかりと教育すべきだったのです。今の3代目の孫達には指導者に相応しい資質と何よりも指導者として大切な倫理観とが欠けています。

一流大学出身のエリート官僚が、国民の財産である公文書を事もあろうに改竄させ、国権の最高機関である国会で、堂々と事実を隠蔽し、ウソの発言しているのは、まさに「国難」です。これほど国会の権威=国民の権利を無視されても多数を占める与党の国会議員は反発もせず真相の解明を避けています。真摯に丁寧に説明すると言いながら、平気でウソをつき、はぐらかし、強弁している指導者がのさばっている日本の将来は真っ暗です

食と健康のコンサルタント 渡邉 憲一